【完】結婚からはじまる恋《1》
私はウィンド越しに夜の街の車窓を見ていた。
「…お前…高校はどこだ?」
「若葉東高校です。でも…2年生の夏に中退しました」
「中退?中退か…」
頼さんの声の色に蔑みが混じる。
「家庭の事情って言うか…偏差値は良くなかったですけど…野球は凄く強かったです」
「…俺の出た大学はハーバード大学」
「…凄いですね…知り合いの旦那様も同じでした」
「ふーん」
車は赤信号で停まった。
ハンドルを握る頼さんも素敵。
「見るな…気が散る」
「すいません…凄く素敵だったから…つい」
「…お前…高校はどこだ?」
「若葉東高校です。でも…2年生の夏に中退しました」
「中退?中退か…」
頼さんの声の色に蔑みが混じる。
「家庭の事情って言うか…偏差値は良くなかったですけど…野球は凄く強かったです」
「…俺の出た大学はハーバード大学」
「…凄いですね…知り合いの旦那様も同じでした」
「ふーん」
車は赤信号で停まった。
ハンドルを握る頼さんも素敵。
「見るな…気が散る」
「すいません…凄く素敵だったから…つい」