【完】結婚からはじまる恋《1》
晃が12階のフロアのボタンを押した。
「…社長の復帰は絶望的だな…」
「まぁな。余命半年か…」
社長…神宮寺鑑三(ジングウジカンゾウ)は俺の祖父。
俺の両親はフランスの旅行中にテロに巻き込まれ、非業の死を遂げた。
俺は祖父母に育てられ、今年で28歳。
「…冥土の土産に…結婚でもしてやって安心させてやれよ。頼」
「相手もいねぇのに。出来るか…」
「お前と結婚したい女なんて沢山いるだろ?」
晃は俺の親友。
就職した会社が倒産。今は俺の秘書を務めていた。
晃はキチンとした性格。秘書に適していた。
でも、何かとプライベートまで頭を突っ込んで来るから鬱陶しい。
それが玉に瑕。
「…社長の復帰は絶望的だな…」
「まぁな。余命半年か…」
社長…神宮寺鑑三(ジングウジカンゾウ)は俺の祖父。
俺の両親はフランスの旅行中にテロに巻き込まれ、非業の死を遂げた。
俺は祖父母に育てられ、今年で28歳。
「…冥土の土産に…結婚でもしてやって安心させてやれよ。頼」
「相手もいねぇのに。出来るか…」
「お前と結婚したい女なんて沢山いるだろ?」
晃は俺の親友。
就職した会社が倒産。今は俺の秘書を務めていた。
晃はキチンとした性格。秘書に適していた。
でも、何かとプライベートまで頭を突っ込んで来るから鬱陶しい。
それが玉に瑕。