【完】結婚からはじまる恋《1》
「…かってこの屋敷で…君のお婆さんはメイドとして働いていたんだ」



「えっ?私のお婆ちゃんが…ですか?」




「でも、美鈴さん…15年前に他界したんだな」



鈴…それが私のお婆ちゃんの名前…



「美鈴と私は若い時…恋をした…でも、私の両親に反対されて美鈴は屋敷を追い出された」



「…」



社長の目は宙を漂い、悲痛な色を浮かべていた。




「君は…美鈴に似てる…私はひと目で美鈴と縁のある人だと分かった」




「…」


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