ハロー、バイバイ!
あの頃は可愛かったのにー
この頃はヒカルが一人いるだけで、なんだか家の中が男臭いし、時々、人のこと、『お前』って偉そうに呼ぶし…
そんなことを考えつつ、美紗が背もたれにしていたクッションを膝に乗せ、腰の横に右手をついた時。
何かザラついたものが、
手のひらに触れた。
「えっ!?」
びっくりして、美紗は手を引っ込めた。
見るとソファーのアームとクッションの間に何か光沢のあるピンク色の布のようなものが見えた。
(なんだろう…ハンカチかな?)
何気なく引っ張り出す。
「きゃ!」
美紗は短い悲鳴を上げた。
そのピンク色の布は、レース生地の小さなパンティだった。
「やだあ!」
慌てて放り投げた。
自分のじゃない。
ましてや、ずっと博多に行ったままの母のものでもあるわけがなかった。
(あの女の子のものだ……
あの子は下着を履かないまま、帰っていったんだ…
それでミニスカートでバイクって…)
想像して美紗は、恥ずかしくなった。
「もう!エッチするなら、自分の部屋でしなさいよね!ここは公共の場所なんだから!」
誰もいないのに、美紗はソファーの下のラグに落ちたパンティに向かって、大声で言った。