ハロー、バイバイ!
それなのに、誠はスマートなままなのだった。
「あーん。食べ過ぎちゃう!
私、痩せなきゃいけないのにい」
美紗が嘆くと、誠は笑う。
「美紗はそのまんまでいい。今の方が、
柔らかくて抱き心地がいいよ」
誠にそんな風に言われると、まだ陽も高いというのに、身体がとろけそうになってしまう。
真面目な誠は、初めて一つになった夜に
『美紗との将来の事は真剣に考えてるから』と言った。
今まで、そんな風に言ってくれた男はいなかったから、すごく嬉しかった。
週末、誠の家で過ごすのは、すっかり決まり事みたいになっていた。
大抵、土曜の夜と日曜の朝の二回、
愛を交わした。
ついでに誠の一週間分の汚れ物の洗濯や掃除をする。
もちろん、誠も手伝ってくれた。
今夜も誠の腕の中で過ごすと思うと、
なんだか子宮の辺りが疼いてきた。
(…やばい…)
美紗は話題を変えた。
「先週、きららちゃん、どうだった?
動物園、楽しかった?」
一瞬、間があって誠は答えた。
小鉢の生卵を箸でかき混ぜながら。
「ああ…楽しかったよ。
天気も良かったし、オカピも見れたよ。きらら、新しい幼稚園、楽しいって言ってたし。
元気だったから、安心したよ」