ハロー、バイバイ!
ーー俺がなんとかする。
ヒカルの言葉は、若さゆえの過ちだとわかっているけれど、不思議に柔らかい気持ちになった。
美紗は自分のすべらかな素肌の腹に温かい湯を掛けてやる。
まだ真っ直ぐなままのお腹。
「温かくて気持ちいいでしょう…」
芽生えたばかりの生命に話しかける。
…もし、ヒカルが父親だったら。
シャワーを身体に当てながら、
ふと、美紗はそんなことを頭に思い浮かべる。
それは、ヒカルと関係を持つということだ。
乳房の先から、雫となってこぼれ落ちてゆく湯をヒカルの汗のように感じた。
風呂場の鏡に写った自分の裸を見て、剥き出しの乳房をヒカルの長い指が包み込む幻想が目に浮かぶ。
ヒカルは、優しげな眼差しで美紗を愛撫する。
見たこともない、大人のヒカルの全裸の姿…。
(私、馬鹿だ…)
あまりにも不謹慎な幻想に美紗は一人で笑い、頭を強く振った。