俺が教えてやるよー俺だけを見てろー


「うん、知ってるよ。九条君が唯菜保健室にいるって教えてくれたから今、カバン持ってそっち向かってるの」

九条君?誰それ?

「亜夜菜、誰その九条君って?」


「えぇ!!唯菜九条君知らないの!?」

「知らないも何もクラスの人の名前でさえ知らない人がそんな人知ってるわけないよ」


そう、あたしはまだ亜夜菜以外の人とは話していないから誰が誰だか分らないの。もう、入学してから二、三ヶ月は経つけどね。


「そうだったわね唯菜あたし以外の人と話したことなかったもんね。でも、九条君ぐらいは知ってると思ったのに!」


いや、知らないよそんな人居たんでぐらいにしか思わないんですけど。まあ、どうでもいいや。

「九条君のことは明日話すから、もうすぐ保健室付くから出てて」

「りょーかい、ありがと」


電話を切り、上履きを履いて保健室を出る。


ふぁ~、それにしても眠いよ。


「唯菜~、お待たせ!」

「あ、亜夜菜!ありがと~」


いいタイミングで亜夜菜が迎えに来てくれてカバンを受け取り学校を後にした。


……のは、良いけどこの後が大変だったんだよね。


いろいろと質問攻めされて、何とかかわして家に帰ってきたけど明日も大変だろうなぁ~。

はぁ、しょうがない諦めて明日話そう。









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