ペテン死のオーケストラ
病院のベッドに横になり、ボーッとマルメロを見つめるマートル。

二人きりの部屋。

誰も訪問しない部屋。

マートルは、一人の人物を待っていました。

「ジキタリス…、何故来てくれないの?」

マートルはジキタリスという人物を待ち焦がれています。

「私を愛してるって言ったのに…、嘘だったの?」

涙がマートルの頬を濡らします。

「ジキタリスと結婚できて私は幸せよ。お願い、早く来て…」

マルメロを見つめるマートルの瞳は涙で潤み悲しみを訴えています。

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