ペテン死のオーケストラ
「マルメロが、私を呪ったのだ!」
突然の王の発言。
城中に響き渡るような怒鳴り声。
人々は衝撃を受けます。
マルメロも衝撃を受けます。
熱から意識が朦朧としている王の発言です。
普通ならば「不謹慎」程度で聞き流される言葉ですが、今回は違いました。
皆、王の言葉を信じたのです。
医者までも、頭を抱えるだけで否定をしません。
城の人々は、マルメロを罵ります。
「なんて恐ろしい事をする女だ」
「そこまでの外道とは思わなかった」
「魔女には火あぶりを与えるべきだ」
マルメロは怖くなります。
人々の目に殺意が混じったからです。
「私は何もしていない!」
マルメロが、いくら訴えようが無視されます。
「何か証拠でもあるの!?」
人々は無視です。