ペテン死のオーケストラ
しかし、男や周りの人々は大笑い。
ストケシアを馬鹿にします。

「画家!友達は選べよ!マルメロなんかと友達なんて止めておけ!」

「貴方に止められる覚えはないです!マルメロ様は俺の友達なのです!早く、手を離してあげてください!」

「ふん!そんな理由があるか!やはり、マルメロで間違いないな!マルメロは火あぶりだ!」

ストケシアの顔色が一気に悪くなります。

「恐ろしい!マルメロ様を離せ!!」

ストケシアは混乱したのか、男に向かって走りました。
しかし、周りの人々に捕まります。
ストケシアは、もがきながら叫びます。

「マルメロ様じゃない!マルメロ様じゃない!!」

ストケシアの必死の形相に男は苛立ち言います。

「画家よ!いい加減にしろ!毒を盛ったのはマルメロだ!」

すると、ストケシアが暴れながら叫びました。


「違う!毒を盛ったのは俺です!俺がやりました!」


男や周りの人々は固まります。

ストケシアは、混乱しながら叫びます。


「俺がやりました!だから、マルメロ様を離して下さい!」


人々は、ざわめき混乱しだします。
男も、固まったまま。

ストケシアはマルメロの近くまで来て言います。

「マルメロ様!すみません!俺のせいで…!」

ストケシアは涙を流してマルメロに謝りました。


しかし、マルメロは怒鳴るのです。


「嘘は止めなさい!ストケシアじゃない!そんな嘘で救われても、私は幸せではありません!毒を盛ったのはサイネリアです!」


マルメロの怒鳴り声に、皆驚きます。

マルメロは顔を真っ赤になり、怒りに震えています。

「ストケシア!貴方の優しさは間違っているわ!そんな優しさは要りません。真実は1つなのです!」

「マルメロ様!違います!俺が毒を盛ったのです!マルメロ様を助けたくて!」

「黙りなさい!嘘つきは嫌いです!毒を盛ったのはサイネリア!これが真実です!」

「違う!違う!マルメロ様、俺は嘘なんかついてない!」

「しつこいわよ!ストケシア、黙りなさい!」

マルメロとストケシアは、言い合いを始めてしまいました。

周りの人々は、どちらが本当なのか分かりません。
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