ペテン死のオーケストラ
マルメロ、ストケシア、サイネリアの三人は、互いの思いを持ち立っています。

しばしの沈黙。

サイネリアが少し馬鹿にしたように話しだしました。

「マルメロ、哀れな姿ね。犯罪者に成り下がるとは」

「サイネリア、それを本気で言っているのなら貴女は狂っているわ。犯罪者は貴女でしょう？」

「ふふ、馬鹿馬鹿しい。何故、私が王に毒など盛らなければいけないの？理由がないわ」

「理由なら有るじゃない。クンシラン…、貴女の息子でしょう？」

サイネリアはクンシランの名前に反応します。
眉間にシワを寄せ、マルメロを睨みつけ言います。

「マルメロ、止めて。クンシランの話しはしないでちょうだい」

マルメロは強気で言い返します。

「サイネリアはクンシランに会えなかったものね。王が許さなかったから…」

サイネリアは唇を噛み締め苛立ちを押さえています。
マルメロはサイネリアを睨み言いました。

「サイネリア、貴女でしょう？王に毒を盛ったのは？」

人々は固唾をのんで見守っています。
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