ペテン死のオーケストラ
マルメロはサイネリアに問います。
「サイネリアなら、何かそういう招待もあるんじゃないの?」
「あるにはあるけど…。でも、子育てや主人のこともあるから断っているわ」
「勿体ない!気晴らしに二人で行きましょうよ!」
「でも、家はどうするの?夜に出かけるだなんて子供が泣くわ。マルメロのご主人も許さないんじゃない?」
「私は大丈夫よ。サイネリア、これは貴女のために言っているのよ?ずっと、家に篭っているから気分が晴れないのよ。久しぶりに騒ぎましょうよ」
「確かにマルメロの言う通りね。とても楽しそう。でも、子供が…」
マルメロは苛立ち始めます。
ウジウジとしているサイネリアを情けなく感じたのです。
「まぁ、サイネリアが嫌なら仕方ないけど」
マルメロは冷たい口調で言いました。
すると、サイネリアは慌てて答えます。
「嫌なんかじゃないの!私だってマルメロと一緒に行きたいわ。でも、子供の事を考えると難しいのよ」
マルメロは、自分に子供がいないことに優越感を感じました。
子供というシガラミに捕われているサイネリアが虚しく見えたからです。
しかし、サイネリアも舞踏会を嫌がってる訳ではないと知ったマルメロはニヤつきました。
そして、話します。
「一日くらい平気よ。アザレアに任せれば良いじゃないの。何なら私が言ってあげるわ」
「え!?マルメロが言ってくれるの?でも、そこまでしてもらうのは…」
「サイネリア、正直に答えて。舞踏会に行きたいの?それとも行きたくないの?」
サイネリアは黙り込みました。
マルメロは、余裕の表情でサイネリアの答えを待ちます。
サイネリアは小さく答えました。
「マルメロとなら…、行きたいわ」
マルメロは満面の笑みを見せ答えました。
「決定ね!二人で楽しみましょう!!」
「そうね…、うん!そうよね!マルメロ、ありがとう。何だか急に楽しみになってきたわ!」
「ふふ、私もよ。で、何処からの招待があるの?できれば、大きな舞踏会が良いわね」
「それなら、私の実家がある町の王の誕生日ね」
サイネリアはさらりと言いました。
マルメロは、あまりの事に声を失いました。
サイネリアの実家の力の強さを肌で感じた瞬間です。
サイネリアは続けます。
「ただね、私は王が嫌いなのよ。厭らしくて有名なの!欲深くて、傲慢で、とにかく最低よ。だから、違う舞踏会にしましょう!」
マルメロは慌てます。
「いえ!それにしましょう!大きな方が自由に楽しめるわ。ね?サイネリア、それにしましょう?」
サイネリアは渋っています。
しかし、マルメロは絶対に王族の舞踏会に行きたいのです。
「神は私の味方のようね!こんなに上手くいくだなんて!」
マルメロは、込み上げてくる笑いを抑えサイネリアを説得しました。
「サイネリアなら、何かそういう招待もあるんじゃないの?」
「あるにはあるけど…。でも、子育てや主人のこともあるから断っているわ」
「勿体ない!気晴らしに二人で行きましょうよ!」
「でも、家はどうするの?夜に出かけるだなんて子供が泣くわ。マルメロのご主人も許さないんじゃない?」
「私は大丈夫よ。サイネリア、これは貴女のために言っているのよ?ずっと、家に篭っているから気分が晴れないのよ。久しぶりに騒ぎましょうよ」
「確かにマルメロの言う通りね。とても楽しそう。でも、子供が…」
マルメロは苛立ち始めます。
ウジウジとしているサイネリアを情けなく感じたのです。
「まぁ、サイネリアが嫌なら仕方ないけど」
マルメロは冷たい口調で言いました。
すると、サイネリアは慌てて答えます。
「嫌なんかじゃないの!私だってマルメロと一緒に行きたいわ。でも、子供の事を考えると難しいのよ」
マルメロは、自分に子供がいないことに優越感を感じました。
子供というシガラミに捕われているサイネリアが虚しく見えたからです。
しかし、サイネリアも舞踏会を嫌がってる訳ではないと知ったマルメロはニヤつきました。
そして、話します。
「一日くらい平気よ。アザレアに任せれば良いじゃないの。何なら私が言ってあげるわ」
「え!?マルメロが言ってくれるの?でも、そこまでしてもらうのは…」
「サイネリア、正直に答えて。舞踏会に行きたいの?それとも行きたくないの?」
サイネリアは黙り込みました。
マルメロは、余裕の表情でサイネリアの答えを待ちます。
サイネリアは小さく答えました。
「マルメロとなら…、行きたいわ」
マルメロは満面の笑みを見せ答えました。
「決定ね!二人で楽しみましょう!!」
「そうね…、うん!そうよね!マルメロ、ありがとう。何だか急に楽しみになってきたわ!」
「ふふ、私もよ。で、何処からの招待があるの?できれば、大きな舞踏会が良いわね」
「それなら、私の実家がある町の王の誕生日ね」
サイネリアはさらりと言いました。
マルメロは、あまりの事に声を失いました。
サイネリアの実家の力の強さを肌で感じた瞬間です。
サイネリアは続けます。
「ただね、私は王が嫌いなのよ。厭らしくて有名なの!欲深くて、傲慢で、とにかく最低よ。だから、違う舞踏会にしましょう!」
マルメロは慌てます。
「いえ!それにしましょう!大きな方が自由に楽しめるわ。ね?サイネリア、それにしましょう?」
サイネリアは渋っています。
しかし、マルメロは絶対に王族の舞踏会に行きたいのです。
「神は私の味方のようね!こんなに上手くいくだなんて!」
マルメロは、込み上げてくる笑いを抑えサイネリアを説得しました。