ペテン死のオーケストラ
コンプレックス
マルメロと母親とハンノキで夕食をとっている時、マルメロは言いました。
「今度、舞踏会に行こうと思いますの。サイネリアからお誘いがあったのです。よろしいですわよね?」
マルメロは澄ました顔でハンノキに聞きました。
「余裕、余裕」
マルメロは思いながら、ハンノキの反応を待ちます。
ハンノキはワインをがぶ飲みしてからマルメロに聞きました。
「どこの舞踏会だ?」
マルメロは、少し嫌な予感がしました。
いつものハンノキなら笑ってすぐに許しをくれるのに、今日は探りを入れてきたからです。
マルメロは素直に答えます。
「隣町の王の誕生会です。サイネリアが一人で行くのは嫌だと言ったので付いていくだけです」
マルメロの母親は目を輝かせました。
そして、要らない事をペラペラと話し出したのです。
「王族!?すごいじゃない!行ってきなさいよ。羨ましいわ!どうせだし、王の妾にでもなりなさいよ。そしたら、私も王族の一員よ!夢みたいだわぁ」
マルメロは、少し動揺しました。
母親の言っている事を、まさにしようと考えていたからです。
しかし、マルメロは冷静に母親を咎めます。
「ハンノキ様に失礼でしょ。私はハンノキ様の妻ですわ。妾だなんて…、絶対に嫌です。ただ、サイネリアの付き添いとして行くのです」
母親は「勿体ない」とブツブツ言っています。
ハンノキはワインを更にがぶ飲みしてマルメロに言いました。
「駄目だ!がははは!」
マルメロは唖然とします。
まさか反対されると思っていなかったからです。
「ハンノキ様、何故駄目なのですか?」
「隣町の王は、女癖が悪くて有名だ!ワシの可愛らしいマルメロを行かせる訳にはいかない」
「私はサイネリアと一緒に行くのですよ。一人で行くならまだしも、絶対に大丈夫ですわ」
「駄目だ、駄目だ!マルメロが変な男にひっかかるなんて考えただけでも腹が立つ!王であっても殺してやるわ!がははは!」
「そんな恐ろしい事を言わないで下さい。ハンノキ様は、私の願いを全て叶えてくれるのではなかったのですか?」
「それと、これは別だ!もう、忘れろ。さぁ、飯を食おうじゃないか!」
マルメロは頭に血が上ります。
しかし、マルメロより先に母親がハンノキに言いました。
「今度、舞踏会に行こうと思いますの。サイネリアからお誘いがあったのです。よろしいですわよね?」
マルメロは澄ました顔でハンノキに聞きました。
「余裕、余裕」
マルメロは思いながら、ハンノキの反応を待ちます。
ハンノキはワインをがぶ飲みしてからマルメロに聞きました。
「どこの舞踏会だ?」
マルメロは、少し嫌な予感がしました。
いつものハンノキなら笑ってすぐに許しをくれるのに、今日は探りを入れてきたからです。
マルメロは素直に答えます。
「隣町の王の誕生会です。サイネリアが一人で行くのは嫌だと言ったので付いていくだけです」
マルメロの母親は目を輝かせました。
そして、要らない事をペラペラと話し出したのです。
「王族!?すごいじゃない!行ってきなさいよ。羨ましいわ!どうせだし、王の妾にでもなりなさいよ。そしたら、私も王族の一員よ!夢みたいだわぁ」
マルメロは、少し動揺しました。
母親の言っている事を、まさにしようと考えていたからです。
しかし、マルメロは冷静に母親を咎めます。
「ハンノキ様に失礼でしょ。私はハンノキ様の妻ですわ。妾だなんて…、絶対に嫌です。ただ、サイネリアの付き添いとして行くのです」
母親は「勿体ない」とブツブツ言っています。
ハンノキはワインを更にがぶ飲みしてマルメロに言いました。
「駄目だ!がははは!」
マルメロは唖然とします。
まさか反対されると思っていなかったからです。
「ハンノキ様、何故駄目なのですか?」
「隣町の王は、女癖が悪くて有名だ!ワシの可愛らしいマルメロを行かせる訳にはいかない」
「私はサイネリアと一緒に行くのですよ。一人で行くならまだしも、絶対に大丈夫ですわ」
「駄目だ、駄目だ!マルメロが変な男にひっかかるなんて考えただけでも腹が立つ!王であっても殺してやるわ!がははは!」
「そんな恐ろしい事を言わないで下さい。ハンノキ様は、私の願いを全て叶えてくれるのではなかったのですか?」
「それと、これは別だ!もう、忘れろ。さぁ、飯を食おうじゃないか!」
マルメロは頭に血が上ります。
しかし、マルメロより先に母親がハンノキに言いました。