ペテン死のオーケストラ
舞踏会の当日。
朝早くにサイネリアが現れました。
隣町まで行くので、時間がかかるからです。
「おはよう!まぁ、マルメロ素敵!」
サイネリアはマルメロを見て驚き褒めました。
マルメロは深紅のドレスに、金のペンダント、金の扇子で豪華に着飾っています。
マルメロの凛々しさと気品を更に強めた雰囲気にサイネリアは感動したのです。
マルメロは、すぐに馬鹿に乗り込みました。
サイネリアは、感動しっぱなしで馬車が動き出してもマルメロを褒めるのです。
「マルメロって、本当にお洒落よね。最初に出会った時のラベンダー色のドレスも素敵だったわ。私って、お洒落が苦手でいつも同じようになっちゃうのよね」
「そんな事ないわよ。サイネリアは元が良いから何を着ても華が出るわ。私は着飾らないと駄目なだけよ」
「ふふ、お世辞が下手ね。マルメロらしいわ!そういう所も好きなのよ。あぁ、今日は楽しくなりそうね」
「そうね。ねぇ、王ってどんな人なの?何だか評判が悪いみたいだけど…」
「もう、最悪よ!女好きで、傲慢で、厭らしくて…。とにかく言い出したら切りがないのよ。マルメロ、気をつけてね。王に目をつけられたら終わりよ!」
「へぇ、随分と酷い人なのね。私は大丈夫だけど、サイネリアこそ気をつけなさいよ」
「大丈夫よ。私は、ずっと前に一度お会いしているの。その時に、王が嫌いってさりげなく主張しといたからね!」
サイネリアは目をギュッと閉じて嫌そうな顔をしました。
マルメロは笑ってしまいます。
それに、安心もしました。
「これなら、大丈夫ね」
マルメロとサイネリアは会場に着くまで話し続けます。
特にサイネリアは、次から次へと話題を変えてくるのです。
子供の事、主人の事、実家の事、マルメロとの事…。
サイネリアは久々の自由な時間に興奮しているようでした。
「マルメロと出会えて本当に良かったわ。これからも、ずっと一緒よ!」
サイネリアはマルメロが大好きな様子です。
マルメロもサイネリアに合わせて答えます。
「当然よ。ずっと一緒よ」
マルメロは腹の底から込み上げてくる笑いを抑えつつ微笑みました。
朝早くにサイネリアが現れました。
隣町まで行くので、時間がかかるからです。
「おはよう!まぁ、マルメロ素敵!」
サイネリアはマルメロを見て驚き褒めました。
マルメロは深紅のドレスに、金のペンダント、金の扇子で豪華に着飾っています。
マルメロの凛々しさと気品を更に強めた雰囲気にサイネリアは感動したのです。
マルメロは、すぐに馬鹿に乗り込みました。
サイネリアは、感動しっぱなしで馬車が動き出してもマルメロを褒めるのです。
「マルメロって、本当にお洒落よね。最初に出会った時のラベンダー色のドレスも素敵だったわ。私って、お洒落が苦手でいつも同じようになっちゃうのよね」
「そんな事ないわよ。サイネリアは元が良いから何を着ても華が出るわ。私は着飾らないと駄目なだけよ」
「ふふ、お世辞が下手ね。マルメロらしいわ!そういう所も好きなのよ。あぁ、今日は楽しくなりそうね」
「そうね。ねぇ、王ってどんな人なの?何だか評判が悪いみたいだけど…」
「もう、最悪よ!女好きで、傲慢で、厭らしくて…。とにかく言い出したら切りがないのよ。マルメロ、気をつけてね。王に目をつけられたら終わりよ!」
「へぇ、随分と酷い人なのね。私は大丈夫だけど、サイネリアこそ気をつけなさいよ」
「大丈夫よ。私は、ずっと前に一度お会いしているの。その時に、王が嫌いってさりげなく主張しといたからね!」
サイネリアは目をギュッと閉じて嫌そうな顔をしました。
マルメロは笑ってしまいます。
それに、安心もしました。
「これなら、大丈夫ね」
マルメロとサイネリアは会場に着くまで話し続けます。
特にサイネリアは、次から次へと話題を変えてくるのです。
子供の事、主人の事、実家の事、マルメロとの事…。
サイネリアは久々の自由な時間に興奮しているようでした。
「マルメロと出会えて本当に良かったわ。これからも、ずっと一緒よ!」
サイネリアはマルメロが大好きな様子です。
マルメロもサイネリアに合わせて答えます。
「当然よ。ずっと一緒よ」
マルメロは腹の底から込み上げてくる笑いを抑えつつ微笑みました。