ペテン死のオーケストラ
大きな窓から外に出ると、町が一望できる大きなテラスに出ました。
空は星が煌めき、気持ちの良い風がふいています。
会場内の豪華絢爛な雰囲気とは違い、静かで落ち着ける場所なのです。
「まるで、プチ・ガーデンね」
マルメロは、勝手にテラスに名前をつけました。
それほど、気持ちが落ち着く良い場所だったのです。
「私ったら、どうして些細な事に苛立つのかしら。こんな性格では、先が思いやられるわ。もっと冷静にしていないと、チャンスを逃すばかりよ」
町をボンヤリと眺めながら、マルメロは考えています。
「まずは、王を見つけて挨拶をしないとね。第一印象は大切だもの。完璧に私の虜にしなくちゃ」
空を見上げると、流れ星が走っています。
「そうよ。運は私に味方してくれてる。この運を掴み取れるかどうかは私次第なのよね。感情に振り回されては駄目よ」
マルメロは、苛立ちが無くなるまでテラスでゆっくりと時間を過ごしました。
「お嬢さん、あまり風にあたると体に毒ですよ」
マルメロは、体に緊張が走りました。
背後から急に声をかけられたからです。
しかも、男性の声。
マルメロは、ゆっくりと振り向きました。
そこには、濃い青の瞳が印象的な男性がにこにこ笑いながら立っていました。
舞踏会だと言うのに、だらし無い服装です。
マルメロは、その男性を不審に思いました。
男性は穏やかな口調で話します。
「とても絵になる雰囲気だったから声をかけるか迷いましたよ。是非、貴女を描きたい」
どうやら、この男性は画家のようです。
マルメロはため息が出ました。
「城まで来て、声をかけられたのが画家だなんて…。まぁ、この画家は見る目はありそうだけどね」
マルメロは、画家を見て言います。
「ありがとうございます。でも、友人が待っていますので私は行きますわ。いつか、機会があればお願い致します」
マルメロは社交辞令をサラリと言い、会場内に戻ろうとしました。
画家は頷きながら答えます。
「はい。私は王宮に仕える画家です。いつか、必ず描かせて下さいね」
マルメロは「そんな立派な画家だったのね」と思いながらも無視をして会場内へ戻りました。
空は星が煌めき、気持ちの良い風がふいています。
会場内の豪華絢爛な雰囲気とは違い、静かで落ち着ける場所なのです。
「まるで、プチ・ガーデンね」
マルメロは、勝手にテラスに名前をつけました。
それほど、気持ちが落ち着く良い場所だったのです。
「私ったら、どうして些細な事に苛立つのかしら。こんな性格では、先が思いやられるわ。もっと冷静にしていないと、チャンスを逃すばかりよ」
町をボンヤリと眺めながら、マルメロは考えています。
「まずは、王を見つけて挨拶をしないとね。第一印象は大切だもの。完璧に私の虜にしなくちゃ」
空を見上げると、流れ星が走っています。
「そうよ。運は私に味方してくれてる。この運を掴み取れるかどうかは私次第なのよね。感情に振り回されては駄目よ」
マルメロは、苛立ちが無くなるまでテラスでゆっくりと時間を過ごしました。
「お嬢さん、あまり風にあたると体に毒ですよ」
マルメロは、体に緊張が走りました。
背後から急に声をかけられたからです。
しかも、男性の声。
マルメロは、ゆっくりと振り向きました。
そこには、濃い青の瞳が印象的な男性がにこにこ笑いながら立っていました。
舞踏会だと言うのに、だらし無い服装です。
マルメロは、その男性を不審に思いました。
男性は穏やかな口調で話します。
「とても絵になる雰囲気だったから声をかけるか迷いましたよ。是非、貴女を描きたい」
どうやら、この男性は画家のようです。
マルメロはため息が出ました。
「城まで来て、声をかけられたのが画家だなんて…。まぁ、この画家は見る目はありそうだけどね」
マルメロは、画家を見て言います。
「ありがとうございます。でも、友人が待っていますので私は行きますわ。いつか、機会があればお願い致します」
マルメロは社交辞令をサラリと言い、会場内に戻ろうとしました。
画家は頷きながら答えます。
「はい。私は王宮に仕える画家です。いつか、必ず描かせて下さいね」
マルメロは「そんな立派な画家だったのね」と思いながらも無視をして会場内へ戻りました。