ペテン死のオーケストラ
サイネリアは目を輝かせて聞きます。
「何?良い案を教えて!」
マルメロは、サイネリアの目を見つめハッキリと言いました。
「私も一緒に行ってあげる」
サイネリアは固まります。
マルメロは続けます。
「断れないのなら、行くしかないでしょ。なら、条件も出せるはずよ。10人も妾がいる男が1人や2人増えたところで何も変わらないでしょ。私もサイネリアと一緒に行ってあげるわ」
サイネリアは驚きすぎて声が出ません。
しかし、マルメロは気にせずに言います。
「ずっと一緒、約束したでしょ」
サイネリアはハッとします。
そして、困った表情になりました。
「でも、マルメロにそんな無理はさせられないわ。ご主人だって大反対よ?無理よ、そんな事…」
「いえ、無理じゃないわ。私が決めたのよ。もう、行くって決めた。サイネリア、王に伝えてちょうだい」
「そんな…。私は行きたくないのよ?」
「なら、断れるの?」
「それは…。無理よ」
「なら、答えは出てるじゃない。一緒に行きましょう」
「そんな…、クンシランが…」
クンシランは純粋な瞳でサイネリアを見ています。
サイネリアは、また涙が溢れてきました。
しかし、マルメロは冷たく言います。
「クンシランなら、ご主人と家政婦に任せなさい。覚悟を決めるのよ」
サイネリアは声を殺して涙を流しています。
マルメロはサイネリアの背中に手を伸ばして言いました。
「大丈夫。ずっと一緒よ。私がいるわ」
サイネリアはマルメロを見つめます。
マルメロは少し微笑みました。
「どうせ行かないといけないのなら、楽しむのよ。それぐらいの強さが必要だわ。サイネリアの気持ちも分かるけど、行くしかないのよ」
サイネリアは見つめたままです。
マルメロも見つめ返して言います。
「私達で、王をビビらしてやりましょうよ!とんでもない女を呼んでしまったってね。そしたら、返してくれるわよ」
マルメロは笑いながら明るく話します。
サイネリアも徐々に希望がわいてきた様子。
「そうね。私達が一緒なら恐いモノはないはず。でも、マルメロにそんな重荷を背負わしたくない」
「馬鹿ね。サイネリアが泣いているのに無視なんかできないわよ。気にしないでちょうだい、私は強い女だからね」
「ありがとう。でも、ご主人は…?」
「どうにでもなるわよ。とにかく、私の事は気にしないで」
サイネリアは悩んでいます。
マルメロは、立ち上がりました。
「じゃ、私は帰るわね。王にちゃんと伝えておいてよ。私は主人と話しをつけておくから!」
サイネリアが「でも…」と口を開くと、マルメロが「二人で楽しみましょう」と言いサイネリアの言葉を待たずに帰っていきました。
「何?良い案を教えて!」
マルメロは、サイネリアの目を見つめハッキリと言いました。
「私も一緒に行ってあげる」
サイネリアは固まります。
マルメロは続けます。
「断れないのなら、行くしかないでしょ。なら、条件も出せるはずよ。10人も妾がいる男が1人や2人増えたところで何も変わらないでしょ。私もサイネリアと一緒に行ってあげるわ」
サイネリアは驚きすぎて声が出ません。
しかし、マルメロは気にせずに言います。
「ずっと一緒、約束したでしょ」
サイネリアはハッとします。
そして、困った表情になりました。
「でも、マルメロにそんな無理はさせられないわ。ご主人だって大反対よ?無理よ、そんな事…」
「いえ、無理じゃないわ。私が決めたのよ。もう、行くって決めた。サイネリア、王に伝えてちょうだい」
「そんな…。私は行きたくないのよ?」
「なら、断れるの?」
「それは…。無理よ」
「なら、答えは出てるじゃない。一緒に行きましょう」
「そんな…、クンシランが…」
クンシランは純粋な瞳でサイネリアを見ています。
サイネリアは、また涙が溢れてきました。
しかし、マルメロは冷たく言います。
「クンシランなら、ご主人と家政婦に任せなさい。覚悟を決めるのよ」
サイネリアは声を殺して涙を流しています。
マルメロはサイネリアの背中に手を伸ばして言いました。
「大丈夫。ずっと一緒よ。私がいるわ」
サイネリアはマルメロを見つめます。
マルメロは少し微笑みました。
「どうせ行かないといけないのなら、楽しむのよ。それぐらいの強さが必要だわ。サイネリアの気持ちも分かるけど、行くしかないのよ」
サイネリアは見つめたままです。
マルメロも見つめ返して言います。
「私達で、王をビビらしてやりましょうよ!とんでもない女を呼んでしまったってね。そしたら、返してくれるわよ」
マルメロは笑いながら明るく話します。
サイネリアも徐々に希望がわいてきた様子。
「そうね。私達が一緒なら恐いモノはないはず。でも、マルメロにそんな重荷を背負わしたくない」
「馬鹿ね。サイネリアが泣いているのに無視なんかできないわよ。気にしないでちょうだい、私は強い女だからね」
「ありがとう。でも、ご主人は…?」
「どうにでもなるわよ。とにかく、私の事は気にしないで」
サイネリアは悩んでいます。
マルメロは、立ち上がりました。
「じゃ、私は帰るわね。王にちゃんと伝えておいてよ。私は主人と話しをつけておくから!」
サイネリアが「でも…」と口を開くと、マルメロが「二人で楽しみましょう」と言いサイネリアの言葉を待たずに帰っていきました。