Red Hill ~黄昏の盗賊と冒険者~
その瞬間、ジルは強い殺気を察知した。
思考より身体が反応し、ロイを突き飛ばすと同時に自らも身を捻りバック転で回避する。
今まで二人がいた場所に、目にも止まらないスピードで投じられた何かが突き刺さった。
ロイは転がり、茂みの影に身を隠す。
ローグがいつの間にか抜いたソードでそれを払い落とすと、軽い金属音が聞こえた。
ジルが身を翻しながら細い気の影に潜んだとき、木の幹に鋭いナイフが突き刺さった。
瞬時に攻撃を仕掛けてくるとは、やはり奴らは油断できない。
ジルはごくりと鳴る自分の喉の音を聞いた。
ロイがいるからと言って、有効的な対応など期待できないのだ。
ジルが腰のダガーを抜いて握り直したとき、
「やめろっ!」
鋭くよく通る声が響き渡った。
最初はロイかと思ったが違うようだ。
声の主はじるたちと対峙する形で、一本の木の枝に姿を現した。
命令はジルたちに向けられたものではなく、仲間に向かって発せられた。
途端に攻撃がやんだ。
思考より身体が反応し、ロイを突き飛ばすと同時に自らも身を捻りバック転で回避する。
今まで二人がいた場所に、目にも止まらないスピードで投じられた何かが突き刺さった。
ロイは転がり、茂みの影に身を隠す。
ローグがいつの間にか抜いたソードでそれを払い落とすと、軽い金属音が聞こえた。
ジルが身を翻しながら細い気の影に潜んだとき、木の幹に鋭いナイフが突き刺さった。
瞬時に攻撃を仕掛けてくるとは、やはり奴らは油断できない。
ジルはごくりと鳴る自分の喉の音を聞いた。
ロイがいるからと言って、有効的な対応など期待できないのだ。
ジルが腰のダガーを抜いて握り直したとき、
「やめろっ!」
鋭くよく通る声が響き渡った。
最初はロイかと思ったが違うようだ。
声の主はじるたちと対峙する形で、一本の木の枝に姿を現した。
命令はジルたちに向けられたものではなく、仲間に向かって発せられた。
途端に攻撃がやんだ。