Red Hill ~黄昏の盗賊と冒険者~
STAGE 9
それから間もなく、一行はブラッド・スネークのアジトへと到着した。
高さ数メートルと思われる断崖の麓にぽっかりと開いたほら穴がそれだと言う。
ほら穴の入口は茂みで覆われていて、遠目からではそこにほら穴があることなど誰も気が付かないだろう。
入口の周りに人影はなく、見張りも存在しない。
普通に自然と溶け込んでいた。
そのほら穴にジャンが一番で身を屈めて入っていく。
次にロイ、ローグと続き、ジルは一番最後だった。
厳密に言うと、その後ろから二人の盗賊がついてきていたのだが、四人からは充分に距離をとっていた。
ほら穴の入口でジルは一瞬躊躇った。
穴は想像以上に狭く、天井も低い。
そんな中にジャンは光源となる物も持たず入っていく。
本当に大丈夫だろうか。
しかし、迷っていても仕方ない。
ジルはローグからなるべく離れないように心がけ、腰を屈めて中に入った。
太陽の光が遮断され、一瞬何も見えなくなる。
ザッザッと聞こえる前からの足音を頼りに、ジルも後に続いた。
しばらくもしないうちに辺りがぼんやりと輪郭を表していく。
目が慣れてきたのだろうか。
と思ったが、穴の奥から光が漏れ出てきていることに気が付いた。
次第にはっきりとしていく。
その光景にジルは息を呑んだ。
いつの間にか天井は高くに見え、人が一人しか通れそうになかった通路は意外なほど広がっていた。
小さなほら穴のトンネルだと思っていたそこは、いつしか広々とした洞窟に繋がっていた。
高さ数メートルと思われる断崖の麓にぽっかりと開いたほら穴がそれだと言う。
ほら穴の入口は茂みで覆われていて、遠目からではそこにほら穴があることなど誰も気が付かないだろう。
入口の周りに人影はなく、見張りも存在しない。
普通に自然と溶け込んでいた。
そのほら穴にジャンが一番で身を屈めて入っていく。
次にロイ、ローグと続き、ジルは一番最後だった。
厳密に言うと、その後ろから二人の盗賊がついてきていたのだが、四人からは充分に距離をとっていた。
ほら穴の入口でジルは一瞬躊躇った。
穴は想像以上に狭く、天井も低い。
そんな中にジャンは光源となる物も持たず入っていく。
本当に大丈夫だろうか。
しかし、迷っていても仕方ない。
ジルはローグからなるべく離れないように心がけ、腰を屈めて中に入った。
太陽の光が遮断され、一瞬何も見えなくなる。
ザッザッと聞こえる前からの足音を頼りに、ジルも後に続いた。
しばらくもしないうちに辺りがぼんやりと輪郭を表していく。
目が慣れてきたのだろうか。
と思ったが、穴の奥から光が漏れ出てきていることに気が付いた。
次第にはっきりとしていく。
その光景にジルは息を呑んだ。
いつの間にか天井は高くに見え、人が一人しか通れそうになかった通路は意外なほど広がっていた。
小さなほら穴のトンネルだと思っていたそこは、いつしか広々とした洞窟に繋がっていた。