キズだらけのぼくらは


「いえ、別に……」

なんだかばつが悪くなってしまった私は、委員長から目を逸らす。

けれど、委員長は思いもかけないことを口にしたんだ。

「僕は委員長だからこんなことを言うべきではないんだけど、彼らは中学の頃少々問題があって。同じ中学だった僕は色々知ってるんだ……」

私は、ふいに委員長が口にした言葉に衝撃を受けていた。

問題って、一体どんな……?

委員長はなにを知っているの?

謎ばかりが、頭の中をぐちゃぐちゃに駆け巡る。

なのに、そんな私に追い打ちをかけるみたいに、委員長が接近してきたの……。

委員長の顔がみるみるうちに急接近して、私は息もできなくなる。

そして顔は私の横に逸れて、眼前には日焼けしたたくましい首筋と広い左肩があった。

するとその時、私の耳に委員長の吐息がかかったんだ……。

そうして耳元で、委員長が私に語りかけたの。


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