キズだらけのぼくらは
ハリボテ
――――――
――――
窓ガラス一面に、透明の水滴がついている。
私は机に肘をついて、すぐそこに見える駐車場を見つめていた。
グレー色のさえないアスファルトの上には、アメーバみたいに不格好な水たまりができている。
授業中よりも、それは明らかに大きくなっていて私は肩を落とした。
視線を落とした先には、私によって影が広がってしまったノート。
私の気持ちが反映されているみたいに、教室の中までどんよりと暗い。
図書室に行ってから数日がたち、今日は週明けの月曜日。
週の初めから雨なんて、気が重くなるばかりだ。
今はもうお昼。生徒たちはすでにグループの勢力を見せつけるように陣形を作り始めていて、私はまた孤立。
そんなことでしか自分の力を示せないって悲惨だよね。
これだから、雨の日は困る。