キズだらけのぼくらは
前へ
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朝日が久しぶりに綺麗に見えた。
私は自分の席にカバンをおいて、空を眺めるには特等席といえるこの窓際の席から、空を見上げる。
今日も手が届きそうもないくらい空は高い。
でも、余計なものがすべて洗い流されたみたいに、澄み切った青色をしている。
そんな空に青みを帯びたイワシ雲が泳いでいって、空の表情は瞬く間に変わっていった。
この空みたいに、時は移り変わっていく。
昨日の委員長のことも、もう過去になって、私はここにいる。
ぼうっと委員長の席に目を移したけれど、イスと机だけがさみしげに佇んでいた。
みんなはいつもと変わらず、担任が来るまでかたまっておしゃべりしたり、ふざけ合ったりしているけど、そこだけが違っていた。
あんなことがバレたんだ。
委員長は当面来ないつもりなんだろう。
今も、周りの会話を盗み聞きしていれば、来れたものじゃないと改めて思える。