チャラい奴に恋をした☆
涼介につれられて中庭に向かう。

重たい沈黙が流れていて、お互い口を
開けない。

その間も私の心臓はバクバクしていた。

「杏奈。」

涼介が静かに口を開いた。

「…何?」

もしかしたら私の声は震えていたかも
しれない。

涼介がふっ、と笑った。

「好きだ。付き合ってください。」

こんなに優しい笑顔を向けられたら
困る。揺れる。

さっき決心したはずなのに。
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