空と虹の境界線


長い間・・・


自分の話に、付き合わせてしまっていた。


もしかしたら用事の方はまだ、済んでいないかもしれない。



「あ・・・忘れてた」



・・・やっぱり。


どうしようか、この先を少し行った所に確か、甘味屋があったはず。



「すみません、この先の甘味屋に行きませんか?」



この前の巡察の帰り、平助君と立ち寄った店だ。


一緒にお茶を飲んで、団子を食べて、喋って・・・


楽しかったことだけ、覚えている。



「うん・・・でも、鈴ちゃん」


――――あなたは、あそこにいる人と行った方がいいんじゃない?



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