空と虹の境界線
「それとな、鈴・・・お誕生日、おめでとう」
「覚えて・・・たの?」
もちろん、と笑う平助君。
何で・・・怒ってたのか、分からなくなってきた。
「ねぇ、どうして怒ってたの?」
「え、怒ってなんかなかったよ?ちょと、色々悩んでてさ」
日がだんだん暮れてくる。
路に灯す、明かりがポツリポツリと灯っていく。
怒ってなかったのなら、どうして避けてたの?
悩み事があるのなら、言って欲しかった。
わたしが、平助君の彼女なのに。
わたしは・・・ただ、支えになりたいのに。
「鈴が、何を贈ったら喜んでくれるのか・・・ずっと考えてたんだ。
でも、よく分かんなくって・・・だから」