私の大切な王子様♪


「ハァ・・・ハァ・・・」


ただただ走っていたら


「ちょっと待ってよヒナ」


腕をつかまれた。


「どうして逃げたの?」


エリには言わなきゃ。


「まさかヒナ、今の人に恋したとか言わないよね?」


図星だったから何も言えなかった。


「私はやめといたほうがいいと思うよ」


「どうして?」


「ヒナさっきの人の名前知ってる?」


ぇ、急にどうしてそんなことを・・・


「知らないの?!」


「知らないけど」


「はぁ。さっきの人の名前は水上春馬」


「いつも思うけどエリって情報すごいよね」


私は自分のことで精一杯。


周りを見る暇なんてない。


「いやいや。ヒナが知らないだけだって」


そーなのかなぁ・・・


知らない人いると思うけど。


こんなことエリに言ったら怒られそうだから言わないでおこう。


「てか、どうしてそんなに有名なの?」


「はぁ。ヒナって本当に何も知らないんだね」


エリが呆れながら言った。


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