私の大切な王子様♪
「日向良かったよ!授業が潰れたなんて嬉しすぎる」
こっちは何にもよくないっての・・・
嬉しいのはえりだけだって。
しかも、少し寝ただけで怒るとか先生頭イッてるんじゃないの?
それから、眠くてお昼までまた寝た。
「・・・向、日向」
ん・・・
「な、に?」
私は目をこすりながら声がしたほうに顔を向けた。
「いつまで寝てるのさ!もうお昼だよ!」
もうそんな時間かぁ。私そんなに寝てたんだ。
そだ、
「ねーねー、私春馬に会いに行きたいんだけど、一緒に行かない?」
えりは少し顔を歪めながら
「わかった。いいよ」
いないなぁ。どこだろぉ。
私は思いつくところを探した。
そーいえば、こないだ屋上にいたような・・・
行ってみるか。
静かにドアを開けるとそこに春馬しかいなかった。
「やっぱり、いた。」
春馬は私に気付いてないみたい。
何考えてるんだろう・・・
春馬はどこか切なさそうな顔で遠くを見ていた。
私はそんな春馬を見て、しばらく声をかけられなかった。