私の大切な王子様♪

そう言って春馬は屋上から出て行った。


きゃー、初めて春馬とまともに話した。それに、私のことで笑ってくれた。


やばい。自分でも顔が熱いのがわかった。



春馬side


「・・・馬、春馬」


「あ、ん?何?」


「いや、ただ呼びかけても返事がないからどうしたのかなって思ってさ」


「あー、何でもねぇよ」


何だかさっきから自分がおかしい。


さっき、気晴らしに屋上に行って考え事をしてたら日向って言う女息を切らしてドアの所に立っていた。


俺が「何やってんだよ、そこで」と聞くと「別に・・・」と言う返事が。


もしかしたら「俺を探してたとか言わないよな」と言うと


驚いた顔で自分の世界に入っていった。


図星か。どうせ、どうしてわかったの?とか思ってんだろう。


本当わかりやすい奴だ。


それにいきなり俺のこと好きとか言い出すし。


それといつも疑問に思ってたことを聞いてみた。


なぜ、俺を探すのか。


そしたら、会いたいからだとか。


俺には理解ができない。会いたいから探す。


俺は思わず笑ってしまった。感情のまま生きてる素直な日向に。
< 34 / 71 >

この作品をシェア

pagetop