私の大切な王子様♪

期待



あれから2週間がたち今は松葉杖をついて学校に通っている。


入院しているときは毎日エリがお見舞いにきてくれた。


あれ、そーいえば私を病院まで運んでくれた人誰だろう?


私、お父さんもお母さんもいない。だったらえりしかいないか。


うん、エリだ。だって、えりに連絡したし。


でも、一応聞いてみよう。


「ねえ、私を病院まで運んだのってエリでしょ?」


「私は運んでないよ」


エリは私じゃないよ、という顔をした。


「うちはヒナを発見して捷太に電話したっけ、水上君がめっちゃ息切らしながら走ってきたよ」


「え?」


嘘でしょ・・・なんで捷太君に連絡したのに春馬が来たの?


「で、ヒナを病院まで運んだくれたの。本当は私がやりたかったんだけど、力なくてさ」


私の横で話してるエリの言葉が今の私の耳には入ってこなかった。



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