私の大切な王子様♪
「大丈夫だよ。あと、私を助けてくれてありがとう」
私がそう言ったら春馬は口を押さえて私から顔を背けた。
そして、顔を背けたまま
「なんで、知ってんだよ」
「えりから聞いたから」
春馬は苦笑いをした。そして、私は聞いてみた。
「ねぇ、私期待してもいい?」
春馬は一瞬びっくりした顔をしてからいつも通りの顔に戻った。
そして
「・・・ああ」
え?今なんて言った?
「今なんて・・・」
「いいって言ってんだろ。何回も言わすな」
春馬はまた私から顔を背けた。顔を赤くしながら。
嘘・・・。期待していいってことは春馬も私のこと・・・。
「ふふ。やっぱり好きー♪」
私はそう言って春馬に抱きついた。
「ちょ、ば、馬鹿。やめろ」
春馬は焦って私から離れようとするけど、力が弱い。
多分私に気を使ってるんだな。だって、春馬の持ってる力ならすぐに私から離れられるだろうし。
やっぱり、やさしいな。私は、そんな春馬にさらに惚れ直した。