私の大切な王子様♪


それから、私は春馬に家まで送ってもらった。


私は春馬が見えなくなるまで手を振った。


「ただいまぁ~♪」


「あら、おかえりなさい。随分笑顔ね。何かいいことあったんでしょ!」


今のは家を出て、フラフラしてる私を捕まえたひとだ。


初めは怖かったけど、だんだん心を開けるようになって、いろんな事まで話せる存在になった。


だから私は自分のお母さんだと想って、お母さんって呼んでる。


てか、鋭い。


「まぁね!」


「もしかして…彼氏出来たとか!」


ドキ…。言いたくないな。そして、私はとっさに嘘をついた。


「ま、まさかぁ…」


「だよね。ヒナにできるわけないかぁ」


それはそれで、私気づつくよ…


今は言いたくないから言わないけど、ちゃんとイケメンの彼氏いるからね!!


優しくて、カッコいくて、スポーツができて…って、何私自分の中でノロけてんの。


私気持ち悪い。


「何さっきから、幸せそうな顔したり、悲しそうな顔してんのさ。おかしい子供だね」


お母さんはそう言いながら台所の方へ消えていった。と思ったら顔を出して


「今日足大丈夫だった?」


「うん。エリとかが一緒にいてくれたから」


「そっか。ちゃんとエリちゃんにお礼いうのよ」


「はーい」


直ったら、春馬にもお礼言わなきゃなぁ。
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