私と従兄弟のお兄ちゃん達
友兄ちゃんと並んでベッドに寝かされた。
看護師さんが点滴もってきた。
「真奈ちゃんから、するよ。腕だして・・・」って翔兄ちゃんが服の袖をまくり上げて、腕を駆血帯で縛った。
「手をグーにして握って・・・、ちょっと脱水ぎみだね。血管浮いて来ないなぁ。反対の腕見せてもらっていい?」って左腕から駆血帯をとって、右腕にまいた。
「こっちのが、いいな。真奈ちゃん、こっちの腕にするね。ごめんな、利き手なのに。じゃ,動かないでよ。こらこら、腕を引っ込めないよ・・・」看護師さんがきて腕をしっかり握られた。涙が出てきたとき、チクってきた。
「いたっ!・・・」
「よし、入った。もう痛くないでしょ。じゃ、寝ていていいからね。」

「友、お待たせ。ほら、腕だして・・・はい、じゃちょっと頑張るよ。」
「いっ!」
「はい、痛いのはおわり。友も寝てていいから。何かあったら、呼んでな。」

点滴は1時間くらいかかった。もうすぐ終わりってころに、看護師さんがきて熱計って行った。

翔兄ちゃんが来て、「二人とも熱が下がらなかったかぁ。一応、解熱もねらってたんだけどな。飲み薬も出すけど、なかなか熱の下がりが悪いパターンが多いのが流行っているんだよ。注射1本打っとくか?熱下げた方が身体も休まるし、頑張れるか?」
ううんううん、絶対やだって首を振ってたのに、翔兄ちゃんは、おかまいなしに看護師さんに注射の用意するよう指示だした。

看護師さんが注射をのせたワゴンを持ってきた。友兄ちゃんとの間のカーテンも引かれ、ベッドがカーテンにきっちり囲まれた。
「真奈ちゃんが嫌なのはわかってるけど、しんどいまま、帰らせられないからね。入院することになっても嫌でしょ?うつぶせになって・・・」って泣いてる私をうつ伏せにした。
「なんでうつ伏せ?」
「注射はここに打つからね。」ってお尻と腰の間くらいを押さえられた。
「えーイヤ、むり・・・グスッ・・・」泣きじゃくっているのに、看護師さんにズボンとパンツを少し下げられ、お尻の上のほうを消毒された。
「ここの方が痛くないからね。看護師さんが押さえてくれてるから、大丈夫だけど、泣いても、動かないように頑張ろうね、」っていわれたとたん、チクってした。
「痛い、いたい・・・」チクってしたあと、ズシンって痛みがきた。
「はい、おしまい。よく頑張ったよ。じゃ、ちょっと揉んでもらうね。」って言って翔兄ちゃんはカーテンから出ていって看護師さんが揉んでくれた。「痛かったね。もうちょっとだけ、がんばって・・・」
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