イケメンエースは私のヒーロー
亮輔side
正直ビビった


結構すごい過去なんだろうなぁ
とは思っていたけど、ここまでだとは思わなかった・・・・・


「引いたでしょ? 私のこと嫌うなら嫌っていいし、避けるなら避けてもいいよ。私のお母さんのことも話したかったら話してもいいし・・・・・って苦しいよ」


思わず抱きしめていた


嫌っていいなんか思ってないくせに・・・・・

避けられたくないと思っているくせに・・・・・


「俺はお前の母さんのことはスゲーと思うし、お前だってよく頑張ったと思うよ」
「・・・・・」
「誰にも話さないし、引いたりもしなかった。自分をつくりあげるなんかふつうできないし、できたお前はスゲーんだよ・・・・・だから・・・・・」
「だから?」
「もう我慢しなくていい・・・・・泣いていいよ」


俺の一言で玲衣の中の何かが吹っ切れたんだと思う


子供のようにワンワン泣く玲衣を見ていたら、彼女がどれだけのことを抱えてきたのかわかった


そして泣きたいのを我慢していたことが分かった
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