友達以上になれなくて
乗り込んだ観覧車の小さな個室
早く上にあがって欲しいと思えば
このまま時間が止まってしまえばいいのに
そんな事ばかりが頭の中になんども回った
「あのさぁι」
向かいあって観覧車に座ると、彼女は不安そうな顔をしていた
「気持ち悪いか?」
「じゃなくて…あたし、高所恐怖症なのι」
強ばった彼女の表情からは『高所恐怖症』というのがハッキリわかった
「乗りたいっつったの自分じゃん(笑)」