本当はね…。

「んじゃ、とりあえず…。」
佐々舞尋があるフロアで降りてから、私達の方へ振り返った。
一体何をするのか。まぁ…だいたい予想はできていたが…。
「体動かすかっ。つか、動かすぞ。」
…ですよね。はい。
多分…ていうか絶対、この人は私の歓迎会だということを忘れている。
「じゃっ、まだ昼前だからボーリングといきますか。」
いつにも増して嬉しそうな顔しちゃって…。
ていうか、昼前とボーリングの繋がりが理解できない…。きっとこの人の考えてることは今後も理解できそうにない。
「じゃぁ、僕チサちゃんと同じチーム‼」
……チーム?
「はぁ?……まぁ、いいや。チーム戦だしな。」
……え、そーなの?
「やった。よろしくね、チサちゃん。」
「あ、はぁ…。」
もちろん私の腕に引っ付いているのはユキ先輩。
チーム戦なんだね…。…なんか…ついていけるかなぁ。序盤から不安なんだけど…。
< 18 / 49 >

この作品をシェア

pagetop