本当はね…。

試合終了……。
「だぁぁぁ。負けた…。」
結果のスコアシートを見てから佐々舞尋が床に崩れた。
結果は…私達のチームが230スコア、佐々舞尋のチームが210スコア。私達のチームが勝ったらしい。
私達のチームといっても、ユキ先輩は毎回ストライクだったけどね…。そして、相手チームもほぼストライク。
「……ホント何者なの、この人たち…。」
心の声がだだ漏れになった…。
「やったね、チサちゃんっ。」
隣にいたユキ先輩は私の腕に引っ付きながら、ものすごく喜んでいる。
……まぁ、ユキ先輩が嬉しそうだからいっか…。なんて思っていると…。
「じゃぁ、次はアレだなっ‼」
さっきまで崩れていた佐々舞尋がいつの間にか立ち直っていて…。
「……アレ?」
私以外の人はアレがわかっているらしい。特にカオル先輩がウキウキしている。
…もしかして…。
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