Second Light
起きた時から、私の両手足はロープで縛られていた。
「………ふぅ…」
今の騒ぎでドアの向こうに人気が消えたのを感じる。
近くに誰もいなくなったようだ。
そこまで強い結びじゃないから、縄抜きだってできる。
「………こんなものか。」
手を縄から抜く。
そのまま手を足のロープに向ける。
「行かなきゃ。」
ドアに鍵はかかっていない……いや、錆びていてもう掛けられないようだ。
「こっち……?」
暴走族といえば、大きい倉庫を思い浮かべるけど、
どうやらただの廃墟みたいだ。
遠くの方で騒ぎの声が聞こえる。
ということは、あっちが入口だろう。