Second Light



襲いかかってくる男たちを、殴って進む相馬。



綺麗--



人を殴るのが綺麗なんて、そんなはずないのに。


彼の戦いぶりは、本当に綺麗だった。



無駄のない洗練された拳と蹴り。


隙を見せない、集中力。


決して捕まらない、スピードと身のこなし。



表の人間で、こんなに強い人を見るのは初めてだ。




「みくる!!」



気付いたら、もう誰も立っていなくて。



私は相馬に抱きしめられていた。



相馬の抱きしめ方は、まるで壊れ物を扱うかのように優しい。




「バカだよ……何で来たの?」



「俺はバカじゃねぇよ。お前が……捕まったって聞いて焦った。」




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