Second Light
《みくるside》
「はぁ……はぁ……」
さっきの廃墟から数キロ離れた、ビルの裏。
今は手にある、隠し持っていた拳銃。
襲われた時に奪われているかと思ったが、ちゃんと残っていた。
普通は見逃さないはずだ。
もしかしたら、あの男……私が裏の人間だと気付いていたんじゃ……
「っは!……ぁぁぁあ!」
私の少し先に、右手足、そして左手から血を流す男が寝転び、もがいている。
筋肉を撃ったから、もう手も足も使えないはずだ。
というか……この出血だと…もうもたないかも。
「松永組、だよな?」
黒いスーツを着た男は、息も切れ切れに私を見る。