Second Light
変わった少年
《潤 side》
ブオン……ブオン……
あの日から、数週間。
もうすっかり警戒感を無くした俺は、今日も夜の街を走っていた。
「…………ちっ…」
好きな女に守られた屈辱感が、俺の中から消えない。
俺よりも、あいつの方が辛そうなのに……結局、何もできていない。
あの日の翌日。
みくるは、休まずに学校に来た。
でも、その目に映る闇は一層広がっていた。
やっぱり、あのあと一人にさせるべきじゃなかった。
そう思ってしまった。
終始何かを考えている様子のみくる。
そして、ここ最近、ずっと空席のみくるの後ろ。