Second Light
カタンッ
もうすぐ保健室だという所で、何かを落とした音がする。
「これ落ちました。」
たまたま近くにいた、狼神の後輩が、拾ってくれた。
「あぁ。ありがとうな。」
つうか前から思ってたけど、進学校に狼神のやつなんているんだな。
俺が礼を言うと、とんでもねぇっすと言ってそいつは手に持つそれを見つめる。
後輩の手にあるのは、白い携帯。
多分、みくるのだろうけど。
俺は、手を下手に動かせないため、後輩はどうしようか悩んでいるらしい。
「良かったら、先輩について行きますけど……。」
狼神はこういう気配りができる。