Second Light
「いろいろ助かった。お前、名前は?」
「東條 那津 (とうじょう なつ) です。
まだ下っ端なんすけど……慎先輩に進められてこの高校に入りました。」
慎が認めるくらい、頭が良いってことか。
こいつ、すぐに上がるな。
「そうか……。」
「あの……先輩。聞いてもいいですか?」
「なんだ?」
「この人……先輩のその……」
那津は質問した割には、途端に歯切れが悪くなった。
「俺の、大切なやつだ。」
「そうなんですか……」
「っつっても、俺の片思いなんだけどな。」
那津は、俺の様子を見て嬉しそうに笑う。