Second Light



教室に入ると、授業をしていたらしい先生が声をかけてくる。



この高校で去年まで狼神の総長として目立っていた俺は、先生全員に名前を覚えられている。



「帰る。佐倉が早退。」



雰囲気が癒し系のぽっちゃりじじいが、古典をしていたらしい。



そいつに、俺は、適当に説明した。



これ以上言うことはねぇ。




俺は、窓側の席のみくると俺の鞄を取ると、教室を出ようとしてーーー


気付く。



林がいない?



「どうしましたか。」



まさか保健室に行ってたりしねぇよな……



じじいの声を無視して、俺は廊下に出て走る。



みくるとあいつを近付けさせるわけにはいかねぇんだ。




< 175 / 577 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop