Second Light
彼女の服は、夜の中でも、血で汚れていることがわかった。
いつもなら、隠しきれているのに、みくるは気にする素振りも見せねぇ。
俺が掴んだ袖も、手を離すと俺の手に血が付いていた。
まだ乾いてないのか……。
「みくる……どうした?」
俺はみくるの顔を覗き込む。
そして、その表情に、俺は悲しくなった。
虚ろの瞳、何の感情も見せない無表情な顔、口元は力が入ってなく、顔色も悪い。
まさに、魂が抜けたようだった。
「みくる!」
俺はみくるが消えてしまいそうなのが怖くて……みくるの名前を強く呼ぶ。
「………そうま…?」
やっと口に出したのは、俺の名前だった。