Second Light
「ゴボッ……ハッ……」
そんな少女の口から、大量の血が吐き出された。
よく見れば、少女の服はいたるところが破れ、
そこから血が滲み、流れていた。
その量は、けっして少なくない。
「………っ……内臓もやられたか。」
冷静な言葉とは裏腹に、少女の体は悲鳴をあげている。
とてもじゃないが、まともに走れる体ではないのは一目瞭然だ。
「……っはぁ……」
それでも尚、少女は走るのをやめない。
血は止まらず、傷口は開いていく。
「ーーそれでも、走らなきゃいけない。」
なぜなら、少女には守りたいものがあるから。