Second Light
「さて…」
可能性の低い望みにかけながら、私は帰ろうとした。
そこで、あることに気付く。
「………誰?」
私が今まで気付けなかったほど、薄い人の気配。
「そこにいるの誰?」
殺し屋なら面倒くさいことになりそうだ。
殺し屋の世界でも、顔が知られていない私。
……そんなのはザラにあることだけど。
殺し屋というのは暗黙のルールがいくつかある。
その一つは、お互いに素性を探らないこと。
こういう世界に足を踏みいる奴は、大抵知られたくない過去がある。
そして、必ず闇の世界の入った訳がある。