Second Light
この命が何個もあっても足りないような世界で……彼は何のためにここまで努力をしてきたの?
この世界で、任務を遂行することに積極的になれるなんて……
「その異例の成果を認めて、この度こいつを幹部に任命する。
異論がなければ沈黙によって認めることとする。」
もちろん、その成果を聞いて口を出すやつがいるとはーー思えない。
「異論あります。」
ーー?!
その声に、会場の視線は私の隣へと集まる。
ーーー蜂だ。
「その者は、私の調べによると表の中でも大きな存在だったと聞いています。
表の上を見たことのあるやつが、この世界でこの先通用するとは思えません。」
「口を慎みなさい、蜂。
情報漏洩にもほどがあるわ。」
私は即座に、蜂の意見に口を出した。
相馬を守っているわけじゃない。
仕事とプライベートは切り分ける必要があることくらい心得ている。