Second Light
「最初に……?」
まさか、あの言葉を忘れるわけがねぇと思うんだが……
俺は立ち上がると、胡桃の座るソファーの前に膝立ちする。
胡桃の顎に手を置き、うつむいている顔を持ち上げ、俺と視線が交わるようにする。
「みくる。
俺を好きになれ。」
俺も胡桃が好きだからーーー俺を好きになれ。
「胡桃、お前のことが本気で好きだ。」
まさか俺が女を好きになるなんてな。
女嫌いでは無いが、女は苦手だった。
かん高く、わざとらしい猫撫で声。
お互いを罵倒しあう、本人そっちのけの醜い争い。
気を引こうと押し付けてくる胸。
全部に反吐が出た。