Second Light
「名前……?」
「そ。名前。……わかるよな?」
まさか覚えてないとか言うんじゃねぇだろうな。
そんなこと言われたら、結構ショックだ。
「ううん。わかるよ。……だけど…」
『だけど……』なんだ?
胡桃はうつむいて、俺の顔を見ようとしない。
もしかして、嫌なのか?
呼ばれたいとはいえ、無理強いをさせたいわけじゃねぇ。
「恥ずかしい……よ…」
悶々としている俺に発せられた、胡桃の照れた言葉。
直球ストライク。
真っ赤な顔で、さっきのキスのせいで涙が溜まっている目で上目遣い。
俺の心にそれは突き刺さった。