Second Light
「K0014」
『確認完了。ようこそケイ様。』
いつも通り、変わらない認証システムを通り抜け、幹部室に入る。
「おー珍しい。お前が来たのか。」
「ライオン……相変わらず。」
こいつは暇人か?
私が来る度にいる気がする。
「トラは?」
「知らねえ。」
ライオンは、すぐに自分の持っていた本に目を移す。
ライオンは密かに、トラの薦める本を読んでいる。
トラに隠れて。
だからこそ、毎回疑問に思うんだ。
こいつ等は結局……仲が良いのか?
とりあえず、ライオンが本を読んでいるということは、トラはしばらく帰ってこない。