Second Light
もう少し近付いてみるか。
……そもそも、隠れる必要が無いといえば無いのだけれど。
しかし、気になることがある。
この先は、幹部以上しか入れない、秘密の通路。
特殊な武器や、裏の世界でも危険とされている数々の情報と道具がある場所ーーーーーのフェイクの一つ。
ここは一応フェイクの場所のため、幹部にしか知られていない。
囮の場所である、この先の部屋。
万が一でも異変があったらキングに連絡しなくてはいけない。
しかし………ここまで聞こえると言うことは、相当な怒鳴りあいのようだ。
私は集中して、近付く。
「私はあんたが心配だって言ってるのよ!!」
「余計なお節介だ!俺は何があっても、ここにいなきゃならねぇ理由があるんだよ!!」
近付くほどに聞こえてくる声。
この声は………!!!
「お節介となによ!!私とあんたの関係でしょ?!心配してもいいじゃない!」
「心配されるのが悪いっつてねぇんだよ!俺はここにいることを反対されるわけにはいかねぇんだよ!」